都内から続々移住、築50年郊外団地のヒミツ | 三浦展の研究ノート「街を … – 東洋経済オンライン



衰退する郊外は37㎡・1LDK物件から蘇る?

新宿から電車で約50分、小田急小田原線の座間駅前にある廃墟同然だった団地。ここをリノベーションして「ホシノタニ団地」として貸し出し、殺風景な駐車場を子どものための広場や菜園にしたところ、2人暮らしの夫婦をはじめとして都心から若者が引っ越してきたという(写真:ブルースタジオ)

東京郊外の衰退が止まらない。かつて都心へ通勤するサラリーマン家庭のベッドタウンとして開発された都心から30~50km圏の郊外住宅地。現在、ここで人口減少が起きている。30~40代の“郊外2世”たちが、長い通勤時間を嫌い、よりよい子育て環境を求めて、当該地域から流出しているのだ。

郊外は、このまま高齢化による人口純減で“墓場”になってしまうのか。郊外に再び若者を呼び戻すための策はあるのだろうか。

郊外をよみがえらせるための1つのヒントになりそうなのが、建築家の大島芳彦氏が手掛ける、東京や神奈川の郊外住宅地の再生だ。郊外を若者たちからも「選ばれる街」にするための方法とは。

東京は郊外から消えていく!』『東京郊外の生存競争が始まった!』などの著書を持ち、郊外に詳しい三浦展氏が、大島氏に話を聞いた。

成城から座間に転居?! 人気の「ホシノタニ団地」

三浦先日、大島さんの建築事務所、ブルースタジオが手掛けた座間(神奈川県座間市)の「ホシノタニ団地」に取材に行かせてもらいました。若い人がけっこう東京23区内から引っ越してきたとか。

大島:昭和40年代に建築され、老朽化した小田急電鉄の社宅をスケルトンにして耐震補強し、リノベーション。37㎡の1LDKで7万円台。1階ならば庭付きで9万5000円の賃貸住宅にしました。

かつて殺風景な駐車場だった所は、菜園や子どもが遊べる築山にして、ドックランもあります。ある棟の1階には子育て支援施設が入っていたり、金・土は夜10時まで空いている農家カフェもできました。

座間の駅前広場には、子育て世帯が遊べる空間を作った。ホシノタニ団地の1LDKに住む若いカップルに、この街で子育てがしたいと思ってもらうことが狙いだ(写真:ブルースタジオ)

おかげさまで、竣工から約3カ月後には満室になったんですよ。

郊外から都心へ人口が流出しているといわれますが、ホシノタニ団地の場合は、世田谷区など東京23区内から引っ越してきた人が、入居者全体の半分くらいはいました。

三浦:何がよかったんでしょう。


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