姫路城で鷹狩り…江戸の伝統、観光活用へ – 読売新聞



 江戸時代に旧姫路藩で行われていたたか狩りを観光に活用しようと、兵庫県姫路市は13日、世界遺産・姫路城などで鷹をテーマにしたイベントを開いた。

 三の丸広場で姫路市立動物園の飼育員らが鷹匠たかじょうの技を披露したほか、同市山野井町の姫路文学館では大学教授や鷹匠らが講演や意見交換を行い、多くの市民らを楽しませた。

 かつての伝統行事をPRして姫路城の集客につなげようと、市は昨年12月、中型の「モモアカノスリ」を購入し、「千代姫」と命名。飼育員5人が鷹を飛ばしたり獲物を追わせたりする放鷹ほうよう術の訓練を積んでいる。

 この日は、飼育員4人が離れて立つ人の間を行き来させる「振替ふりかえ」という基本的な技を披露。千代姫は飼育員の指示通りに勢いよく腕から飛び立ち、約20メートル先の飼育員めがけて飛行していた。家族4人で訪れた姫路市飾磨区、金物店経営の男性(67)は「大天守を背に鷹がかっこよく飛んでいい写真が撮れた。また見に来たい」と喜んでいた。

 市は今後、定期的に鷹のイベントを開催する予定。

 ◇専門家ら、講演や意見交換

 姫路文学館では、約120人が講演や討論に聴き入った。

 基調講演で、立命館大文学部の中本大教授(日本中世文学)が「万葉集などで鷹狩りが歌われている。王朝人にとって最も身近で、よく親しまれた行事の一つ」などと、文学作品に絡めて鷹狩りが日本文化に浸透していた状況を説明した。

 放鷹術諏訪流古技保存司会の室伏三喜男会長は「鷹などの猛禽もうきん類は『強い』『恐ろしい』というイメージがあるが、実は非常に神経質で臆病な生き物。鷹狩りは、野生動物と人間が同じ目標に向かい行動を共にする希有けうなケースだ」と話した。

 パネルディスカッションでは、姫路文学館の杉田陽子学芸員が、姫路城が舞台の戯曲「天守物語」などに鷹が登場することを紹介。「美しい物語だが、姫路でも知っている人が少ない。短い話なので一度、目を通して」と提案。室伏会長は「姫路城には大きな広場があり、動物園も隣接するなど(鷹を使ったイベント開催などの)条件が整っている」として、鷹の有効活用を期待していた。(新田修)




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