【農業ワールド2017】トレンドは“空からの精密農業”…誰でも簡単に – レスポンス



今回は海外企業を含む800社が出展し、過去最多数となった農業ワールド。会場の幕張メッセは午前10時の開場から多くの農業関係者が押し寄せ、各ブースでは活発な商談が行われた。

そんな中で、今年も多くの出展があったのがドローン。しかも、衛星画像やITを駆使して農地をきめ細かく管理し、生産性を高める「精密農業」としての活用だ。

例えば、ベンチャー企業の「ナイルワークス」が開発したドローンは、”空からの精密農業”をアピール。農業用ドローン本体と、それを利用した生育診断クラウドサービスを稲作農家向けに提供している。センチメートル精度でドローンを完全自動飛行させることができ、作物上空わずか30センチを飛行させて、薬剤の飛散量を大幅に抑えつつ、作物の生育診断と薬剤散布を完全自動運転するというもの。担当者によれば「2018年に15台を試験的に販売し、翌年には500台納入する予定」と言い、日本のみならず海外にも進出することを目指すと意気込んでいる。

また、航空測量の老舗(しにせ)として知られる国際興業は、クラウド型営農支援サービス「天晴れ(あっぱれ)」を提供開始したばかり。これは、人工衛星やドローンを使って撮影した画像から様々な情報を読み取るリモートセンシング技術を、農地や農作物の生育状況診断に応用したもの。クラウド型なのでシステム導入などの初期投資は不要で、営農診断依頼はweb上でいつでもできるというサービスだ。「PCやスマホで簡単に診れるし、協同で農業をする人たちにとっても最適です」と担当者は説明している。

一方、農機専業メーカーの井関農機は、直進アシストシステム「Operesta(オペレスタ)」を搭載した田植機を出展。このシステムはGPSとステアリングモーターで構成され、直進作業をアシストするというもの。直進操作に気を遣う必要がないため、ストレスなく作業が行え、不慣れな人でも簡単に操作できるという。今年12月に発売予定だ。

6次産業化の動きも活発化している。地域の特産品が集まる道の駅や直売所は年々増え、売り上げも伸ばしている。それらに対応した製品が各ブースに展示され、実演も行われていた。食品機械の販売などを行っているUNOが出品していたのは、フリーザー(製造機)とショーケースという2つの機能を1台に集約した新型ジェラートマシン。ブースでは試食もやっており、人の列が絶えなかった。

2020年に迫った東京五輪・パラリンピックに向けての「GAP(農業生産工程管理)」認証に関する出展があったのも、今年の特色だ。選手たちには、このGAPという認証を取得した農家の作物しか提供されないとされている。しかし、国内農家の認証取得はわずか。そこで、国内農家がGAP認証を取得する手助けとなる製品やサービスが多数展示されたというわけだ。

少子高齢化と地方活性化の問題は、もはや待ったなし。こうした課題に最も直面している産業のひとつが農業だ。ITが農業の在り方や働き方を変えるか…。この展示会にひとつの答えがあるかもしれない。




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