<衆院選宮城>アベノミクス5年 中心商店街、乏しい恩恵 業種で明暗入り交じる – 河北新報



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<衆院選宮城>アベノミクス5年 中心商店街、乏しい恩恵 業種で明暗入り交じる

休日の商店街に繰り出し、支持を呼び掛ける候補者(中央)。経済対策は今回も大きなテーマとされる=2017年10月15日、仙台市青葉区一番町

 22日の投開票まで2日に迫った衆院選は、安倍晋三首相が2012年から掲げる経済政策「アベノミクス」の是非を問う3度目の国政選となった。仙台市青葉区の中心商店街には連日、選挙カーがひっきりなしに訪れ、立候補者らが訴えを繰り広げる。あれから5年。商店主らが抱いた期待の一部は失望へと変わり、景気対策の効果は業種間で明暗が入り交じる。
 安倍首相が仙台入りした公示日の10日。JR仙台駅前で株価上昇や賃上げなど経済政策の実績を強調した街頭演説に対し、青葉区の中心商店街で雑貨店を営む70代の店主は「景気が良くなった実感はない。むしろこの5年は右肩下がりだ」と厳しい表情で語った。
 チェーン店などの進出が相次ぐ中、商店街に古くから残る店舗はかばんや履物などわずかになった。60代の小売店主は「大企業が業績を上げても、小さな専門店の売り上げは落ち込みが続く。業種で勝ち負けが分かれている」と話す。
 別の小売店の50代役員は「ここ数年で、古い店が何軒もテナント業に切り替えた。『次はうちかもしれない』と思う」と話し、危機感をあらわにした。
 大幅な金融緩和で緩やかなインフレを起こし、賃金増を通じてデフレの克服を目指したアベノミクス。円安に加え、訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘客も進めた。恩恵を受ける業種も一部にはある。
 あるかまぼこ店では売り上げが増加傾向にある。60代の幹部は「観光客がまとめて買ってくれるから商売が保てる側面もある」と説明する。一方で、食品販売の若手店長は「商店街の持続的発展には、地元の購買意欲が高まらなければならないのだが」と懸念する。
 街頭演説の一大スポット、青葉区一番町のフォーラス前。向かいの酒店で行き交う人々を眺め、候補の訴えを聞き続けてきた40代従業員は「有効求人倍率などが上がっており、アベノミクスは評価すべきだろう」と言う。
 同時に「中小、零細企業のサラリーマンには効果が波及していない。(19年10月の)消費税再増税はやめるべきだ」とも訴える。
 商店街は13年春に消費税が8%に増税された影響を今も引きずる。店主からは「大きく落ちた売り上げがまだ回復していない」「10%になれば打撃は避けられない」との声が漏れる。
 市中心部商店街活性化協議会の会長を務める山崎浩之さん(69)は「消費を拡大するには1%でも2%でも下げてほしいのが本音。国内総生産の9割を支える中小企業の声は国政に届いているのか」と、街に響く連呼の声に疑問を投げ掛けた。

2017年10月20日金曜日


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