ベトナムの優位性変わらず。日系商社、工業団地開発を加速 – ニュースイッチ Newswitch



 ベトナムで日系商社による工業団地の開発が続いている。双日は南部のホーチミンで展開する2カ所の工業団地のうち、ロンドウック工業団地で12月にもレンタル工場の開発を始める。北部のハノイで展開する住友商事は9月に3カ所目となる第三タンロン工業団地を着工し、販売を始めた。中小企業による進出も増えており、工業団地の需要は拡大している。

 ベトナムで工業団地を開発する日系商社は、双日と住友商事の2社。双日はホーチミン、住友商事はハノイと、地域ですみ分けている。双日は1997年に1カ所目となるロテコ工業団地を稼働。13年にロンドウック工業団地を開設した。2カ所を合わせた総開発面積は、370万平方メートルで、日系企業の進出が拡大する中、いずれもほぼ完売の状態にある。

 双日はロンドウック工業団地でわずかに残っている未開発の4万1100平方メートルについて、12月にもレンタル工場を着工。20―30区画に分け、18年9―10月に販売を始める。投資額は約9億円で、レンタル料金は1平方メートル当たり月額約600円、最も多いタイプの1区画1000平方メートルで同60万円程度になる。

 ロンドウック工業団地の鎌田雅彦ゼネラル・ディレクターは「ベトナムは中国から生産拠点を移すポスト・チャイナのニーズもある。また現状、東南アジアに進出国として、ベトナムを脅かす国がない」と、その優位性を強調する。双日ではさらなる工業団地の開発を視野に入れている。

政府が主導

 ベトナム北部で展開する住友商事は、9月に3カ所目となる第三タンロン工業団地を着工し、販売を始めた。 住友商事は97年に第一タンロン工業団地を稼働。第二タンロン工業団地は06年に稼働している。2カ所はハノイ中心部と南側に置いているが、第三タンロン工業団地は北部にある。

 北部は現在、政府が企業誘致の重点地域としており、道路などのインフラ整備が進む。第三タンロン工業団地もノイバイ空港から国道が開通し、交通の利便性が大幅に向上。今後、企業の進出が見込まれる地域。

 ベトナムはインフラ整備など、政策的に北部への企業集積を進めているため、日系の製造業の進出も、北部に偏りつつある。こうした市場環境を背景に、今後の工業団地の開発も、ハノイを中心とした北部で進む可能性が高い。

(文=高屋優理)




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す