稀勢の里、左腕悪化か 名古屋場所出場に暗雲 – 中日スポーツ



嘉風(後方左)にはたかれて倒れ込む稀勢の里=名古屋市天白区の二所ノ関部屋宿舎で(志村拓撮影)

写真

 大相撲の二所ノ関一門の連合稽古が1日、名古屋市天白区の二所ノ関部屋宿舎で行われ、横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=が小結嘉風(35)=尾車=に2勝7敗と2日連続で負け越し。稽古を見守った本紙評論家の北の富士勝昭さん(元横綱)は「治っていないんだな」と、春場所で負傷した左上腕部などの状態の悪さを指摘した。新大関高安(27)=田子ノ浦=は、10番を取り全勝だった。
 またも“左封じ”に屈した。稀勢の里が2日連続で嘉風を稽古相手に指名したが、内容は散々だった。左を差せずにもろ差しを許したり、はたかれてバッタリ倒れ込んだりするなど2勝7敗。5連敗となった時点で自ら稽古を打ち切った。
 「少しでも歯車が狂うと良くない。変えようとしてるけど…」。三役とはいえ、通算で15勝5敗と大きく勝ち越している相手にたたきのめされ、表情はさえなかった。
 苦しむ横綱の姿には、心配の声ばかり上がった。土俵下で見守った北の富士さんは「どうなっているのか俺が聞きたい。期待して来たのに、治っていないんだな。(攻めが)右からしかないからね。左で胸を合わせられないから回り込まれる」と落胆していた。
 名古屋場所の出場については「休まないだろうな、先場所が中途半端で終わって」と見通した。それでも、「楽観はできない。期待より心配が大きい」と不安を隠さない。思いもよらない負けっぷりに「またやっちゃったんじゃないのか」と故障再発の心配までしていた。
 芝田山親方(元横綱大乃国)も「壊れたところをしっかり修復しないと」と故障を引きずっていると予想。二所ノ関親方(元大関若嶋津)は「本調子じゃないんだろうな。押されている」と心配顔だった。
 稽古後には、他の3横綱とともに名古屋市熱田区の熱田神宮で初めて横綱土俵入りを奉納した。同神宮で4横綱による土俵入りは1999年の曙、武蔵丸、3代目若乃花、貴乃花以来。過去最多となる8000人に見守られ「良いきっかけになってくれれば」と前向きな姿勢を強調。織田信長が桶狭間の戦いに出陣する前に必勝を祈願したというパワースポットを、復調の起点にしたいところだが…。(志村拓)

この記事を印刷する




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す