妻子失った大事故、思い出したい 記憶失った男性の決意 – 朝日新聞



 突然の事故が、愛する家族の命を奪った。1年前の5月3日。山口県の山陽自動車道でトラックに追突された乗用車の中井幹裕(みきひろ)さん(37)=山口市=は、妻と2人の子を失い、4歳の次男と残された。事故で失った記憶を少しずつ取り戻し、悲しみに押し潰されそうになりながら、次男のために生きようとしている。

 妻の実家に出掛けた帰り道だった。午後9時39分、山口県下松市の山陽道下り線。渋滞にトラックが突っ込んできた。最後尾の中井さんの車は、トラックと前の車に挟まれて大破。妻麻美さん(当時37)と中学2年の長男秀悟さん(同13)、小学4年の長女麻穏(まおん)さん(同9)が亡くなった。幹裕さんは頭を強く打ち、後部座席の左端にいた次男の透哩(とうり)君(4)も下あごの骨が折れる大けがをした。

 逮捕されたトラックの女性運転手は「(足元に)落下したペットボトルを拾おうとした」と供述。禁錮3年6カ月の判決が確定した。

 幹裕さんは搬送先の病院で、家族の死を伝えられた。信じられず「そんなわけないだろ」と食ってかかった。「俺が死ねば良かったのに」と何度も考えた。

 事故やその前後のことは記憶が飛んでいた。頭を強く打ったことによる高次脳機能障害のためだった。

 透哩君は昨年7月に退院。妻の…

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