「保育園が足りないのは、政府の努力が足りないから」 保護者らが衆院 … – ニフティニュース



今年4月1日時点の全国の待機児童の数は2万6000人あまり。都市部を中心に認可保育園の定員不足は深刻で、子どもを入園させるための「保活」は依然として熾烈を極める。現状では、両親がフルタイム勤務でなければ入園させることは難しく、「働くために預けたいのに、働いていないから預けられない」という人も少なくない。

10月4日、保活に悩む母親を中心とした保護者130人ほどが衆議院会館に集まり、「みんな♯保育園に入りたい」というイベントが開催された。有識者を交えて話し合い、保育園の整備などについて訴えた。

ファシリテーターを務めたのはジャーナリストの治部れんげ氏。ゲストとして、世田谷区長の保坂展人区長、前横浜副市長で現甲南大教授の前田正子氏らが登壇した。

「政治家は、保育=お荷物という認識が強い」

集会を企画したのは、「希望するみんなが保育園に入れる社会を目指す会」。代表の天野妙さんは3児の母であり、9年前に保活に苦しんだ経験を持つ。

天野さんは冒頭の挨拶で、「政治家は、保育=お荷物という認識が強い。保育園の問題は家庭の問題という認識を変えていくことが必要」と訴えた。実際、共働き世帯は専業主婦世帯の1.6倍という状況だ。

イベントには子ども連れの母親も多く、泣く赤ちゃんをあやしながら登壇者の話を聞く人もいた。その姿を見て、母親たちの「働きたい」という切実な思いを肌で感じた。

集会では、国会議員に市民の思いを直接訴える目的もあった。しかし、会場には議員席が設けられていたものの、衆院選で多くの議員が選挙区に戻ってしまったため、来場したのは福島みずほ社民党副党首1人だけだった。

このような中、治部さん冒頭の挨拶で次のように語った。

「政府は女性に働いてもらいたいと思っており、働く母親が増えるのはいいことなはずです。でも保育園が足りないのは政府の努力が足りないからだと思います」

保坂区長「企業も社会的な市民として子育てに協力してほしい」

保坂区長は世田谷区の取り組みを紹介。2011年の区長就任後から保育園を60園(約6700人分)増設し、来年にも27園(1600人分)を新設する見込みだ。しかし「財源には限りがある」と語る。前田さんも横浜市の副市長時代には、「なぜ子育てに税金を投入しなければならないのか」という市民からの反発があったことを明かした。

その上で、保坂区長は待機児童解消のために親の働き方を変えることが必要だと指摘する。「子育てか仕事かという選択肢はナンセンス。企業は何をやっているんだ」と語気を強めた。

「(保育園問題を)自治体がやるのは当然ですが、ニーズがここまで高まると自治体の力だけではできません。企業も社会的な市民として、子育てに協力してほしい」

また同区では、利便性の良い場所に保育機能を持たせたサテライトオフィスなどを設置し、子どもを持つ人がそこで働けるようにするといった取り組みを進めていることを話した。

「保活が厳しさを増し、周りの母親がライバルに見える」

参加者同士が行ったグループワークでは、

「保活が厳しく、周りにいる母親がライバルに見えた」
「フリーランスでは保育認定を受けるのが難しい。働き方の多様性が求められる中で、保育認定基準が昔のままなのはおかしい」
「夫の仕事が忙しく、育児を私一人が担っている。もっと子育てができる働き方になってほしい」

などの意見が飛び交った。

今回出た保護者の訴えは、今後国会に提出される予定だ。22日の投開票に向けての選挙戦がヒートアップする中、保育園問題解決を求める声は届くのか。

2016年の出生数は100万人を切り、少子化が加速する中で子育て支援の重要度は増している。既に子育てをしている人、これから子どもを持とうとする人が安心して仕事と育児ができるよう、候補者が掲げる子育て支援策に着目して一票を投じたい。




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す