安芸区発 ババチャップ人気 – 読売新聞



 ◇おばあちゃんら手製 ケチャップ

 少子高齢化に直面する広島市安芸区阿戸町のおばあちゃんたちが手作りするケチャップ「ババチャップ」が人気だ。地元で栽培するイタリアントマトの濃厚な風味を生かし、昨年夏に試験的に販売したところ、早くも大阪市や名古屋市からお取り寄せするリピーターも。本格的な販売は6月以降の予定で、メンバーは「阿戸町の名産品に」と意気込んでいる。(守川雄一郎)

 ◇地元産トマト使用 濃厚風味

 阿戸町は人口2146人(昨年9月末現在)のうち高齢者が715人を占め、高齢化率は区(25・2%)や市(24・4%)の平均を上回る33・3%に上る。町内では約20戸が計6アールの畑でイタリアントマトを露地栽培している。

 40~80歳代の男女16人でつくる地域振興の住民グループ「阿戸町ふるさと起こし」の今中扶美子代表(70)らが、2012年から地場産品をつかった名産品づくりに取り組んでいる。

 今中代表らは、町内で栽培される調理・加工用品種のイタリアントマトに着目。縦長の形状で、栄養分のリコピンやうまみ成分のグルタミン酸が多く含まれる。幅広い世代に人気で、調理法も多いケチャップにたどり着いた。

 地域発の食品や飲食店などの開発、運営を支援する「ローカルメイド」(広島市南区)のはまむらたろう代表(40)に協力を依頼し、理想の味を求めてともに試行錯誤を重ねた。

 イタリアントマトの味を生かすため、添加物やニンニクを使用しておらず、野菜や肉料理との相性も抜群。香辛料のローリエやクローブによるほのかな香ばしさもアクセントになっている。

 今中代表は「味も体にも良いものにするため、食材と鮮度にこだわった。地元に新鮮なトマトがある阿戸だからつくれた」と喜び、はまむら代表は「しっかりしたイタリアントマトの味を生かし、深みのある酸味が出せている。プロの料理人からも評価されるケチャップができた」と話す。

 昨年8月中旬に完成すると、月末の音楽イベントを手始めに五つの祭りやイベントで先行販売した。210グラムと100グラムのいずれも918円(税込み)とやや値が張るが、次々売れた。本格派の手作りケチャップは、大分県竹田市荻町や島根県出雲市斐川町などでも地元の女性グループがヒット商品を生み出すなど、消費者の人気は高い。

 昨年12月中旬には、地元住民向けのお披露目会が開かれ、35人にババチャップを使ったドレッシング入りサラダや鶏肉と野菜のソテー、洋風肉じゃがなどの料理を提供した。参加した主婦仁井敏子さん(66)は「サラダにもソテーにもこのケチャップはよく合う。家では野菜スープに使ってみたい」と満足そうだった。

 今中代表は「県のアンテナショップで扱ってもらうことを目指したい。生産を増やし、地域の若い人たちにもどんどんグループに参加してほしい」と話す。露地物のトマトが収穫できる夏以降、ババチャップの製造を本格化させる。阿戸町の食料品店「山のパネテリエ」(082・820・8433)で取り扱っている。




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